2021年東大化学第3問



第3問も理論化学で、Ⅰは溶解度積(AgClとAg₂CrO₄の沈殿の頻出パターン)、Ⅱは結晶格子
(幾何的嫌らしさは少ない方)ですね😎

Ⅰは「対照実験回りくどい説明してんなよ💢」・・・この一言に尽きる😅
Ⅱは少し思考力は要るけど、そんなに難しくない。




(ア) pH>10⇒強塩基性を意味する。
    Ag⁺を加えている点から、Ag⁺が塩基性下でどんな沈殿を作るかを考えると、
    Ag₂Oが生成するとわかる。AgOHではない!
   (答)2Ag⁺+2OH⁻→Ag₂O+H₂O

(イ)誤りが明らかなのが(3),(4)
(3)→電気陰性度が小さいからこそ共有結合性が増し水中で電離しにくい
(4)→Agの錯イオンはNH₃の間違い、OH⁻とは錯イオンを作らない。

(ウ)対照実験の言い回し、内容がよくわからずパニックを誘発する嫌らしい問題😫
   解法自体はよくあるやつなだけに。

   対照実験がよくわからなくても、問題文の最後に「当量点までに滴下したAgNO₃水溶液
   16ml」とあり、Ag₂CrO₄が沈殿し始めたとき水溶液の体積は20+16=36mlで、
    [Ag⁺][CrO₄²⁻]=1.2×10⁻¹²(mol/L)が成り立つ。


(エ)加えたAg⁺は1.0×10⁻³×16×10⁻³=1.6×10⁻⁵(mol)より、
    沈殿となったAg⁺は1.6×10⁻⁵-5.29×10⁻⁶=1.071×10⁻⁵(mol)

  AgCl中のAgとClの物質量比は1:1より
  x×20×10⁻³=1.071×10⁻⁵ → x=5.35×10⁻⁴≒5.4×10⁻⁴(mol)

(オ)[Ag⁺][Cl⁻]=1.6×10⁻¹⁰から[Cl⁻]を求めると
   [Cl⁻]=1.6×10⁻¹⁰/1.47×10⁻⁴ ≒1.09×10⁻⁶(mol/L)。
  ∴Cl⁻の物質量は 1.09×10⁻⁶×36×10⁻³=39.24×10⁻⁹≒3.9×10⁻⁸(mol/L)


(カ)トルエンとメチルシクロヘキサンの構造がわからないとできない。
   でも、「トルエンとメチル基は知ってますか😅?」ってだけの問題。
   

(キ)図3-2で原子Aからなる平面と八面体の中心を通り原子Bを結ぶ線分に着目すると
   √2ℓ=2rA+dAA → dAA=√2ℓ-2rAA
    ℓ=2rB+dBB → dBB=ℓ-2rB

  dAA-dBB=(√2-1)ℓ+2(rB-rA)≧0.41×0.30+2×(0.12-0.14)=0.083>0より
  dAA>dBB。 ∴ dBBの方が小さい

(ク)キを使うのだろうと予測したい。実際にdBBを求めてみる
(1) A=Fe、B=Tiのとき
dBB=0.30-0.14×2=0.02mm → H原子は入らない

(2)=Ti、B=Feのとき
dBB=0.30-0.12×2=0.06mm → H原子は丁度入る  ∴A=Ti、B=Fe

(ケ)図3-1の単位格子に図3-2で表される八面体(隙間)は何個存在するかを考える。
   図3-1の点線4辺と底面の正方形からなる四角錐(正八面体の半分)が6個あるので、
   H分子は計6×1/2=3個吸蔵される。  ∴ 3倍

(コ)数が多いけど図3-4の左側の図に含まれるLa,Niの数を数える。The 気合😎✊
   La→1/6×12+1/2×2=3個、Ni→1/2×12+1/2×6+6=15個。
   ∴金属原子1個あたりH原子が1個入るので、答は3+15=18個


【講評】

Ⅰ:ウ~オは当量点時の溶液が36mlであることさえわかればできるが、対照実験の言い回しが
  よくわからず、深く考えすぎると沼に嵌る嫌らしさがある。
Ⅱ:コ後半の計算以外は難しくない。Ⅰよりは短時間でできる。

第1~3問まで標準~やや難レベル中心で難問は少ないが、とにかく量が多すぎ😫
特に数値計算の多さと過程を書く問題の多さが原因で、暗算が超得意でも75分では全然足りない
学力試験✏というより、競技ですな🏇(笑) 難易度以上に時間不足が原因で合格点は下がる。
目標点は理Ⅰ,Ⅱで30点、理Ⅲでも42点程度・・これで十分合格点だろう。


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