2021年東大化学第1問

著者が受験生の頃とは違い、2017年から化学の第1問が理論→有機にchangeしてますね😲!
ⅠⅡとも有機化学ですが、Ⅰは構造決定能力、Ⅱは有機の知識と理論の考察力を両方聞いてる
問題という印象です。



まず実験1~8の情報を整理。
C₆H₁₂Oの不飽和数は(2×6+2-12)÷2=1→「C=Cが1個」「C=Oが1個」「環状」

(ア)  [実験1] Naを加えてH₂が発生するのはアルコール系」と考えると、Aは環状エーテル
    と判断できる。炭素原子のみで5員環を作るとき、不斉炭素原子(C*)が存在しないので
    不適。よって、答は以下2つ。

(イ)[実験1,2]より、BはC=Cがなくて-OHをもつと考えられる。C*があるものも考えると、
   答は下の1つ。これは[実験4]も満たす。
   

(ウ)[実験1,2]よりCはC=Cをもつ鎖状のアルコール。+H₂でC*がなくなることから、
   Cの構造式は以下。 

(エ)[実験1,2]より、DはC=Cをもつ鎖状のエーテルで、①を考えると以下の構造。

(オ)G,Hの前にそれらの元であるE,Fについても検討。
   ②よりE,Fの炭素骨格は同じでC=Cの位置が異なるのでは?と考えられる。
   


(カ)「CがアルコールでDがエーテル」がわかればa,bは容易。
    空間が原子団で混み合う⇒分子間力は分子間距離が離れる分小さくなる。
    (a)ヒドロキシ  (b) 水素  (c) 困難になって


(キ) 同位体  ※同素体との違いが理解できていればOK

(ク)ニトロ基(-NO₂)⇒アミノ基(-NH₂)変化の有名な反応式。ただし、液性に注意!!
   HCl(酸)が存在するのでアミノ基が塩になる(-NH₃Cl)ことに注意!
   (答) 2C₆H₅NO₂+3Sn+14HCl+2C₆H₅NH₃Cl+3SnCl₄+4H₂O

(ケ) 銅線に触れさせて青緑色の炎色反応⇒ハロゲンの存在!
   (炎色反応の語呂合わせに「Li赤Na黄K紫Ba緑(で)Ca橙(と)Sr(も)赤(ん)」とあるが、
    語呂にない分忘れがち・・・)

   ここで登場するのはCl。
   さらにMをアルカリ融解する記述がある点から、Mはクロロベンゼンと推測できる。
   KはフェノールでJは塩化ベンゼンジアゾニウムなので、LはKとJのジアゾカップリング反応
   



(コ)N⇒Jと2-ナフトールがジアゾカップリング反応したもの。
   生成物のNの平均分子量をMとすると
   77+143+2M=248.96 ⇒ M=14.48
   ¹⁴N:¹⁵N=x:1-xとすると、14x+15(1-x)=14.48 ⇒ x=0.52
   ∴ ¹⁴N:¹⁵N=0.52:0.48=13:12

(サ)最初化合物Jにあった¹⁵Nの一部がN₂ガスとなって遊離する。そして、N₂ガス中の
   ¹⁵Nの一部がまた可逆反応によってJとなって戻る。

【講評】

Ⅰ:[実験]だけで判断すると候補が膨大になるので、問題文の指示に着目して絞るとよい。
  オのHは言われれば・・という感じだが、自力で答を出すのは難しい。
Ⅱ:標準的だが、「銅線の青緑色の炎色反応=ハロゲン」が盲点😵だった人も多いのでは?


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