東大合格者が「2021年名大化学」を徹底解説!

受験生の皆さん、こんにちは。

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2021年入試、旧帝大の第4弾は

名古屋大学」です。


当ブログの解説記事は

読者が必死に3年間努力すれば

東大(理三以外)・京大(医以外)・九大医

レベルに80%以上の確率で合格できる

ことを目的に作成しています


市販の問題集のように、解法を丁寧に示すだけではありません!多角的なアプローチで問題を解きほぐしています✊

① 各問の難易度
② 他分野や一般常識との関連事項
③ 問題の躓きポイント
④ 極力曖昧な表現をしない説明

を示しています。

イマイチ成績が突き抜けられない受験生に貴重な情報が提供できればと思いますm(__)m

名大化学の特徴

名古屋大学の理科は2科目選択で制限時間は150分です。

そのうち化学は全4問で、力学、電磁気、波動or熱力学から出題される感じです。

物理が難しい反面

化学は量は多けれど標準的

というのが名古屋大学のよくある傾向です。

名大の化学は去年まで5問編成だった気がするのですが、今年は4問になってました。

時間のきつさは少しは楽になったのかもだけど、今年は難易度の高い大問が存在していました。


問題をきちんと消化するには

全統記述模試の偏差値65〜70程度

の実力は欲しいです🤔

第1問

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解答

(1) 標準
水移動後の状態を図示化して把握。

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スライド2


スライド3




分析

早くも(ア)から要注意!!

ここが崩れると(ウ)(2)(3)あたりも崩れるので、絶対にミスを回避したいところですね😱💨

液面差H(cm)のとき、早とちりして移動した水をH(cm)として間違える受験生は多いと思われます。

(イ)
浸透圧とは何か?がわかると、圧力のつりあい式を立てるのはそう難しくないはずです☝

(エ) 
p₀(Pa)に該当する水溶液柱の高さが何cmか?に着目しましょう。

(2) 標準
4.3×10³(Pa)

スライド4



分析

(イ)に数値を代入するのみ。(1)が正解であることが前提です。よって、難易度は(1)と同じ標準。

(3)
1.8×10⁴

分析

T=30+273=303(K)。浸透圧の公式π=cRTを使う。

スライド5


分析

浸透圧の公式を用いて溶質の分子量を求める問題。超頻出問題なので得点したいですが、これも(1)の正解が前提なのが辛いところ💦


(4) やや難~難
d

スライド6
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分析

2つの実験データから、「Bが15g違うと温度差はいくらか?」に着目してBの質量モル濃度を求めます。

続いて、Cの質量モル濃度をxとして立式すると、Cの分子量は53の倍数であることがわかるので、それに合った選択肢を選ぶことになります👍


感想

浸透圧の理解度と計算力で差が付いたと思われます。水の移動量、浸透圧を使った力のつりあい、1気圧を溶液の高さで表す部分など。

特に、(1)の水の移動量で間違えると悲惨なことになります😨

今回の浸透圧は理解力を試す良い問題でした。何やってるか不明だった方は、重要問題集で演習慣れしつつ、化学の新研究で理解を深める学習をするとよいでしょう☝️

第2問

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解答

(1) やや易~標準
(ア)  O(地殻中の元素:O>Si>Al>Fe)
(イ) Fe₃O₄ 
(ウ) 炭素
(エ) 亜鉛
(オ) Cu
(カ) 両性

分析

無機の知識問題です。(オ)以外はすんなり埋まったのでは?

(オ)
ジュラルミン関連ではAlがよく問われるのですが、今回はAl以外の物質が問われました。これは盲点でしたね。

(2) 易~やや易
Fe₂O₃+3CO→2Fe+3CO₂

スライド8


分析

赤鉄鉱が還元された=COは酸化された」と捉えたいところ。

COが酸化されると、当然CO₂ですね!


(3) 易~やや易
270 (g)

スライド9

分析

反応物と生成物は判明しているので、化学反応式は簡単に立つでしょう。あとは、ただの算数です。

(4) 標準
98.8 (%)

スライド10

分析

体心立方格子と面心立方格子で含まれる原子数が異なることに注意しないと間違えます

この手の問題は難関大模試ではまま出るので、間違えた方は今後要注意です✊

(5) やや易
クロム→186(g)、ニッケル→315(g)

スライド2

分析

物質量比が与えられているので、物質量を未知数にして方程式を立てるといいでしょう☝

(6) 標準
c,d

(a) 3~11族は正しい。4割?微妙だな🤥
(b) すべて?と聞かれても自信ないです。
(c) 典型元素の性質
(d)  沸点最大はタングステン(W)
(e) Fe,Cr,Niとか確かに錯イオン作るな~。

分析

受験生的には、(a),(b),(e)は確信もって○とは言えないでしょう。

こういうときは、明らかに×の選択肢をあぶり出しましょう

(7) やや易
2Al+2NaOH+6H₂O→2Na[Al(OH)₄]+3H₂

分析

両性元素は酸にも塩基にも溶けてH₂を発生します!なお、Alは強塩基下で錯イオンを作って溶けます。



(8) 易~やや易

スライド3


分析

生成熱の何たるかを理解していれば、ただの計算問題です。

感想

第2問は無機化学。名大としては易しめの問題なので、高得点を確保したいところですね(特に第1問で落とした人は)。

第2問に出てくる簡単な計算問題なら、重要問題集をきちんと理解すれば全然取れます✊

第3問

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解答

(1) 易~やや易
(ア) 構造
(イ) エチレングリコール
(ウ) ヨードホルム

分析

超基本問題です。なお、(イ)はPETの原料を覚えてないとできません💦

(2) やや難



考え方

スライド4
スライド5



分析

(2)から解くとなかなか大変な問題です💦

場合分けで心が折れそうですね・・・実際は、(3)から解いて逆算した方が簡単なんですが、試験場で時間的余裕がない時にそんな発想はわかないでしょうから🤥

(3) 標準



分析

下図で1⃣,2⃣,3⃣のCの数の和は2。1⃣,2⃣

ともに-CH₃のとき、幾何異性体にならず×。よって、3⃣=-CH₃。

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Aの構造決定よりは易しいです💦

候補が限られている場合は調査した方が早いので、全部書き出してみる姿勢が大事です✊

(4) 標準




分析

AよりBの方が難度は低めなので、(3)ができれば(4)もできるでしょう。

内容的には光学異性体を図示しなさいってだけなんで、お馴染みですね☝

感想

なんと問題文が1ページ!?

(2)でAの構造決定ができるかが分かれ目ですね~😥

Aはどこからアプローチしていいのか見え辛く手法を誤るとパニックに陥る嫌らしさがありますが・・・Bとの兼ね合いで絞りたいところ。

今回のAの構造式をクリアするには、重要問題集B問題に対処可能な実力が要りそうですね✊

第4問

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解答

(問1)

(1) やや易


分析

フェノール樹脂の知識問題です。手薄になりやすい分野ですが、上の構造式は見覚えはあったと思うので、何とか書けた受験生もいたでしょう。

(2) やや易~標準
(ア) レゾール、(イ) ノボラック

分析

意外とできなかった受験生もいたと思います。レゾールを書かせる問題、あまりないので💦

(ア)は左側、(イ)は右側の構造。問4とも関連しますが、レゾールにのみ-CH₂OHが存在します。

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(3) 標準~やや難
A,E

(A) -CH₂OH部分が縮合 ⇒ 網目状構造へ
(B) よくわからない。×らしい。
(C) -CH₂で繋がるので×
(D) 電気絶縁性

分析

問2の正解が前提になるので、難易度は高めです。(B)が紛らわしく、(D)電気絶縁性も盲点だったかもしれません。

(4)
ノボラックはその構造中に-CH₂OHをもたないため、加熱してもその分子鎖間で縮合反応できず、立体網目構造になることができないから。


分析

この系統の問題は初めてみましたw

私も最初わからなかったので、受験生の大半は書けなかったかもしれません🤥

(問2)

(1) 標準~やや難
(ウ) 半合成、(エ) 再生

分析

手薄な分野でなかなか頭を悩ませる語句補充でした💦

(ウ)はアセチル化という合成を施しているから「半合成」?

(2)
J、⑤ P、⑥ J、⑦ G、⑧ M


分析

この知識問題はさすがにマニアックでしょ😵💦

できなくても仕方ないですが・・・一度、ビスコースレーヨンの製法を確認しておきましょう。

(3) 標準

1.3 (個)

スライド2
スライド3



分析

-OH3個のうちx個が-OCOCH₃に変化したとして、CとHの比率について関係式を立てるタイプの頻出問題です。

数え上げが多少面倒ですね💦

感想

問1はフェノール樹脂の生成過程について細かな知識がないと対処できなかった点で厄介ですね。

問2は(3)は頻出問題ですが、(1)(2)は繊維に関するかなり細かい知識を問う問題で厳しかったでしょう🥲

総括

第1問は浸透圧の理解度の深さ、第3問はAの構造決定で粘り強く考えられたか、第4問はフェノール樹脂や繊維の正確な知識があったか・・・で差がついた印象です。

第1問と第3問は難易度こそ高いですが、基礎理解と思考力が磨かれていればまだ対処できたでしょう。

なので

実力者にとっては第

4問の知識系が一番きつかった

でしょう😵




ボーダーは

非医:45~50%

医:70%前後

でしょうか🤔





最後に、再度公式ラインの紹介をします。

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